竹沢製茶 静岡の製茶問屋、ODM / OEM

News

お知らせ

茶の動向

新茶市場の変調と茶業界の岐路:2024年の展望

二月の暖かさで今年の新茶は記録的な早さになるのではと言われていたのですが、危惧していた寒の戻りが何度もあり、どうも平年並というところに落ちつきそうです。

早場所鹿児島茶市場の初取引は四月四日に決定となりましたが本土ものの上場は限られたものになりそうで、早生ものは遅れがちとなり中生種と混在した短期集中の生産が予想されます。

静岡茶市場も過去最速の日程を予定していましたが15日以降となる流れになっています。そんな中で茶商の心配は今年のお茶の内質と減少しているリーフ茶の需要と今年の生産、仕入のバランスをどうとるかになります。世のインフレ、エネルギー、賃金のアップに対応する為、NETを減らす、原料原価を下げる等で必要な単価、量が見えてこないのが実状で、産地の問屋、専門店茶商共に暗中模索といったところで将来に向けた抜本的な対策がとれない歯がゆさがあります。

生産現場では碾茶への転換が加速度を上げており、特に鹿児島では有機栽培への移行が進んでいてここ一〜二年で一気に量が膨らみます。六億円以上かけたモデル工場も完成し、まだまだ増え続けている世界の緑茶ブームに対応して的を絞っています。ただ恐いのは中国貴州省産の抹茶生産がすでに二千トンを越え、海外マーケットで単価競争になった時の対応となります。

私の肌感覚で申し分けありませんが、将来あの時が分岐点だったと言われる様な一年になるような気がしてなりません。

代表取締役 竹澤重人

この記事をシェアする