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茶葉の岐路:価格崩壊と持続可能な茶業への模索

波瀾に富んだ今年の一番茶が最終盤となりました。鹿児島は茶期も順調で量的にも碾茶への移行が進んだこともあり大きな相場の崩れはありませんでした。品質面では滋味の薄さへの指摘と火香が思った以上に入ってしまうことが注意点としては上げられました。

静岡は三月の寒気が影響したことで昨年対比で一週間以上の遅れとなり新茶販売のタイミングに乗り遅れたことと産地問屋の繰越在庫の多さもあって相場は続落となり、雨を挟むことも多く特に後半は刈り遅れや硬化が目立ち芯の残らない茶が散見され、品質面に課題が残る一番茶となりました。

静岡の相場は品質以上の下げがみられ、最終的には例年の二番茶以下までの取引きとなり、荒茶工場の収支が合わず、生葉は刈り捨てられるものがでてしまいました。

この事態を受け、JA静岡経済連は注文の無い二番茶の製造は控える旨の速報を出し、受注生産を徹底させる方向です。ただ採質割れが予想され、ドリンク原料の受注減もあって工場の稼働は微妙な状況です。このまま進めば茶業を諦め離農する人が多く出てくるであろうことが予想され需給バランスが逆転することも考えられます。今まで心配されてきた茶業の諸問題が一気に溢れ出た形となりましたが生産、加工、販売がそれぞれどういう立ち位置で残って、茶業を継続していくのか本気度が試される時がきた様です。私達は今まで通りお茶の持っている力を信じ、その価値を伝えてお茶の新しいファン創りに邁進するのみです。

代表取締役 竹澤重人

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