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〈食と美と健康〉梅雨の時期には気分スッキリ:食中毒にも注意                  

 梅雨の時期は蒸し暑く鬱陶しく感じます。最近では、激しい雷雨が長く続く線状降水帯も発生し、ゲリラ豪雨などで甚大な被害をもたらすことがあります。このような時期には、体がだるく変調をきたすこともあります。そんな梅雨の時期とお茶との関係は、日本の文化や生活において重要です。体がだるいと感じる時には、お茶が爽やかな気分をもたらし、気分をリフレッシュさせる助けとなります。梅雨の季節の湿気や雨天の中でも、緑茶の香りや味わいが五感を介して心を和ませてくれます。お茶に含まれる成分との関係を少し述べてみます。

 緑茶に含まれるカテキンやポリフェノール、カフェインなどの成分は、抗酸化作用や血液循環を促進する効果があります。これにより、身体の熱気を緩和し、また、気分をスッキリさせることが期待されます。緑茶は身体の熱気やだるさを和らげるのに効果的な飲み物と言えるでしょう。また、お茶に含まれるカフェインやアミノ酸には体をリラックスさせる効果があるといわれています。緑茶の爽やかな風味や温かさが、心を慰めるものとして好まれ、特に、お茶をゆっくり飲むことで、身体の緊張やストレスが緩和され、だるさも軽減されます。さらに、緑茶に含まれるカフェインは、身体の覚醒作用や集中力を高める働きがあります。だるさを感じているときに緑茶を飲むことで、気分がさっぱりとし、活力が回復し、また、リラックス効果や心を落ち着かせる効果も期待できます。

 湿気の多い梅雨の時期にはカビなどが繁殖しやすく、また、蒸し暑いことで、食品の腐敗など食中毒が増える時期でもあります。緑茶カテキンは、抗酸化作用の強いことから、抗菌作用や抗ウイルス・抗アレルギー作用などが報告されています。茶殻で畳の埃を掃ったり、残り茶でまな板や布巾を洗うのも良いかもしれません。

 梅雨の時期は日本茶の収穫期でもあります。新茶が出回るこの時期には、新鮮で香り高いお茶を楽しむことができます。この時期だからこそ、お茶が特に重宝され、心身のリフレッシュや健康維持に役立つとされています。ただし、個人の体質や体調によっては効果が異なりますので、適度な量を摂取することが大切です。また、カフェインに過敏な人や、健康上の問題を抱えている人は、摂取量に注意する必要があります。

静岡県立大学名誉教授
農学博士  横越英彦   著

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